シートベルトをしたがらない子供の対策

「子どもがシートベルトをしたがらなくて困っている」ということは良く聞かれることです。でも、少し前まで大人もシートベルトを嫌がっている人は多かったですよ。圧迫感があったりして気分が良くなかったり、乗ってからの一手間でもあります。シートベルト着用の規制が強化され、車自身も運転者がシートベルトをしないで発進するとアラームが鳴ったりするようになりました。しかし、後部座席などはまだまだシートベルトを着用しなくてもアラームは鳴りません。「子どもが嫌がるから、ちょっとそこまでならしなくても」という甘えは交通規制はあり得ませんね。ここは「嫌で当たり前」ということを前提で、対策を考えていきたいところです。

物事がしっかり分かるころになったら「安全のために必要なシートベルト」という認識をもって自ら締めてもらえるようになっていて欲しいものですね。

 

赤ちゃんから幼児には不快感を減らす対策

赤ちゃんから幼児をチャイルドシートに乗せるのは親の役目です。嫌がられるとお出かけ前の悪戦苦闘になってしまいがちですね。まずは最初が肝心です。その空間が嫌な感じがする空間だというイメージを持たせないこと。暑い・寒い・汗をかいて不快・まぶしい・お腹が空いた・オムツが濡れても替えてもらえない・シートベルトのベルトがあたって痛い・窮屈な感じがする・退屈。上げはじめと、おそらく沢山の不快要素が出てくるでしょう。赤ちゃんのように汗をかいてもすぐに着替えられない場合は、ベビー服の下にガーゼハンカチなどを入れておき、汗をかいたら引き抜きます。汗は吸い取られてサッパリします。窓にはまぶしさを遮るカーテン。シートベルトが直接当たらないようにカバーをつけたり。おもちゃや絵本や楽しい音楽で演出するだけで、車は楽しい空間に早代わりです。その座席に座ると、楽しい事が待っている。親は子ども達の演出家のようです。

 

毅然とした態度が必要

「まぁいいか」では済まされないのが交通規則。安全性も運転者にかかる負担も、いいかでは済まされないですよね。ここは「泣く子には勝てない」ではなく「毅然とした態度」が必要になります。確かに子どもは粘ってきます。それだけ子どもは窮屈な環境を嫌がります。しかし「とことん嫌がれば親は許してくれる」というスタンスを通してしまうと、子どもは毎回とことん嫌がり、結果毎回チャイルドシート無しという結果に繋がります。自分の子どもも、それから他人の子どもを乗せるときも、万が一のことを考えて真剣に目を見据えて「危ないからシートベルトをしなさい」とお腹に力を入れて言いましょう。

子どもは2歳児にもなると親の出方をよく見ています。この年齢に達するまでには「説明しても分からないだろう」と思っても言い聞かせが必要になっていくでしょう。

 

どうしてもシートベルトやチャイルドシートを嫌がる

すでにシートベルトやチャイルドシートを嫌がり続けているお子さんには、おそらくオモチャや絵本なども効果が期待できないことでしょう。そういった努力は、一番初めに試みる親御さんが多いからです。色々な対策を考え編み出す方が多いですが、どれをやってもダメ、となったら後は一つだけです。「車を発進させない」ということ。確かにこれをやっていると、時間制限のある目的がある場合や、買い物に行くのも大変です。ですから、この「車を発進させない」という作戦に出る時は、子供がとても楽しみにしていることを目的とします。子どもは早く目的地へ着きたい。けれどチャイルドシートをやらなければ車は発進しない。「もしかして、粘ればママはきっと運転してくれる」と愚図るかもしれません。そこは理由を話し、親は絶対に折れない。どうしてもベルトをしなければ、目的地へ行く事は見送ります。ですから、この対策をする場合はちょっと親のゆとりが必要ですね。

 

もしも他人の子を乗せることになったら

ミニバンなどに乗っているご家庭は、他の家庭の親子も乗せたりするときがありますね。その場合、他人の子どもは注意しづらいものです。が、運転者が自分や自分の家族だった場合は、安全性を確保するためにも、絶対発進はしてはいけません。相手の親御さんが「うちの子は大丈夫」とたとえ言っても、何かあった際には運転者の過失が問われます。出先であっても、路肩に停止して「ベルトをしなかったり、抜け出したら車は発進させられない」という強い態度が必要です。お友達などとは関係が悪化したら嫌だなと思う場面もあると思いますが、全員の命の安全を考えれば、それは本当は真剣な思いやりなのです。