最近の子どもの周囲も物騒で、不審者や怪しい人間を警戒する以前に、なかなか外でフリーで遊ばせられる場が少なくなりました。それを考えると、不審者や車に轢かれる心配もなく家の周囲で遊べたりするのは小さな子どもにとってラッキーな環境でしょう。
しかし、子どもは夢中になって遊んでいたり、好奇心の赴くまま遊んでいたりすると善悪が分からなくなってしまいます。道路に落ちていた石で道路に落書き、そのまま近くの車に落書き・・・・。「え?他人の車にキズ?」と思ったときには、もう取り返しがつきません。
子どもが他人の車に石をぶつけてしまったら
昔でいえばケンケンパなどしていたら、石が思いもしないところに飛んでいったりして、車などにぶつかってしまったり。石投げなどをしていたら、物にあたって壊してしまったり。元々石が飛んでしまうような遊びをするのが危険ですから、子どもに最初に言い含めることも大切です。が、子どものすることですから「絶対」はないと思っていいでしょう。その際の対処が親には大切だと思います。まず第一段階は「正直に言う」ことです。誰も見てないだろうし、逃げちゃえば分からないし、親に怒られるのも怖い・・・と隠さずに、正直に話すという姿勢を教えておきます。親がまずは把握していないと、誰か目撃者がいて通報された時に面倒なことになります。子どもに正直に報告してもらって、対策を早期にシュミレーションすることが肝心です。
修理費は免れない
子どもが石で傷つけてしまった相手の車の持ち主が優しい方で「子どものやったことだから」と言っても、修理費は免れないと思ってよいでしょう。子どもを伴って菓子折りを持って謝罪に行くのは常識だと思いますが、それ以前にキズを確認して早期に写真なりを撮らせてもらったほうが懸命です。
修理費は車の車種や塗装の種類によっても変わってきます。高級車や外車で色が特殊なものなどは高くかかることは当然です。爪がひっかからない程度のもので、凹みや塗装の下地がでていなければ、比較的修理しやすくコンパウンドで消せる程度です。が、キズが深いものや塗装のハゲが激しい場合は、そのままにしておくと錆びてしまいます。また、下手な修理の仕方では遠目から「あの車は修理痕がハッキリしている」と見えてしまいます。車の持ち主からすれば、きちんと治したいところでしょう。
安くあげようと思えば、一般の修理工場や板金工場へお願いすることです。が、仕上がりは確証がありませんから、高級車などでしたら危ない橋を渡るようなものです。もう一つはディーラーに相談すること。ディーラーといっても、ほとんどのディーラーは信頼する外注などで修理したりしています。色などが特殊な場合や、腕が確実なところを考えると、高くても仕方がないといえるでしょう。
「修理費が高い!」と思ったら、修理をするところに明細を聞いてみます。車の持ち主が「慰謝料も欲しい」などと言い出さなければ、比較的良心的だと思いますよ。もしも車好きの方からすれば、その修理痕は女性の肌に消えない火傷を残しているようなものなのです。また、車を下取りに出す際などの査定金額にも響くでしょう。
警察に器物破損の被害届をだされなければ、とてもラッキーといえます。
高速道路に投げ込んだ?
2013年兵庫県で、高速道路に子どもが自転車を投げ込んだ事件がありました。小さい子供ではなく、10代後半の子ども達です。結果的に子ども達は大惨事に発展した可能性があったとして『殺人未遂容疑』で逮捕されています。ところが子ども達の言い分は「殺意があったわけではなく、悪ふざけしただけ」ということ。悪ふざけだったら、人が死ぬかもしれない大きな事故になるものをやってよいのか?ということになりますね。
大抵の親からすれば「そんな考えなくても分かるような馬鹿なことは我が子はしないだろう」と思うところです。しかし現実的にやってしまう子どもがいるのです。ニュースなどを見せて「人が死んだり、大事故になったりするところだった。絶対にやってはいけない」と一緒に考えてみることも必要なのでしょう。責任が取れない未成年の場合は、事件になった場合親の管理状況に感心が集まります。幼い子どもの不法行為は、子の監督者である親が責任を負うことになります。また、高校生が被害者を死亡させた折の賠償金は、高校生に判決が下ったとしても賠償金は親が払うことになります。