雪国にお住まいなら雪対策は万全だと思います。が、問題は雪があまり降らない土地に暮らす家族です。1シーズンに大雪なんて降るか降らないかという土地では、雪道対策はほとんどしない方が多いですね。チェーンやスタッドレスは、ウィンタースポーツが好きな方だけが持つものだと思い込んでいることも。また、雪道や冬の道路の恐ろしさを知らないために、他の季節と同じように自宅を発進してしまう場合もあります。雪や凍結のために立ち往生してしまったり、事故に繋がってしまうと、子供を同乗させている場合は結構動揺してしまいます。
冬のおでかけ、雪道運転の注意点はどういった点でしょうか。
「あまり雪は降らないから」という油断
あまり雪が降らない、降っても積もることは稀という土地では車の冬装備や注意点を見逃しがちです。実際使用することは稀ですから、仕方がないかもしれませんね。しかし2013年の冬は関東地方では珍しい大雪が何回もありました。雪道で立ち往生してしまってから、誰かの車に追突してしまってから、またはヒヤッとしてから雪対策しておけばと後悔した方もいらっしゃるでしょう。それからチェーンやスタッドレスの購入に走った方もいらっしゃるのではないでしょうか。ところが、チェーンもスタッドレスも12月を過ぎると、リーズナブルで有効なものは品切れてしまうことが多く、皆が「今スタッドレスにしないと!」と殺到するとカーショップの整備や取付けは予約でいっぱいという可能性も。
異常気象が多くなった昨今では、有り得ないと思うようなことがいっぱいです。ウィンタースポーツが趣味ではなくても、冬におでかけを想定しているならば車の冬支度は必須になります。
雪道にはチェーン?スタッドレス?
車の冬対策にチェーンにするかスタッドレスにするか迷う方が多いです。まず、大雪であればチェーンが一番です。今は昔より素材も選べて取り付けも簡単になってきました。ただし、チェーンは普段は装着せずに雪が降った時のみに使用します。つまり、朝起きて雪が積もっていた場合、雪をどかせて寒い中でチェーンを取りつけして出発するのです。「そんなことはしていられない」と思う方は、冬の初めにスタッドレスに履き替えることをオススメします。
スタッドレスタイヤというのは、昔はスパイクタイヤというものを使用していたところ、スパイク部分のスタッド(鋲)が道路表面を削ってしまうので使用しなくなった替わりになります。スタッドレス、つまり鋲なしタイヤということです。鋲がなくて雪の中を有効に走るのは、タイヤにしなやかな素材を採用して地面との密着度を強めます。地面との雪面面積が大きいほど安定します。深い溝が掘られており、雪を噛むように進みます。
ちなみに、チェーンではユックリしか速度を出すことができません。そのために高速道路などでは速度が遅い車線を走ったりしますね。スタッドレスはチェーンほどの効果はなくても、それなりの速度で進むことができて渋滞解消にも一役かっています。
雪道運転の注意点
雪道のために渋滞しがちだからといって、焦って運転してはいけません。いつもよりもユックリとした速度で、ブレーキを踏んで滑っても大丈夫なくらいに車間を空けます。ブレーキは早めに踏み、急ブレーキは厳禁です。スリップを起こす可能性があるからです。乾燥した通常の路面の時と同じ運転をすると、まず事故の原因になると思いましょう。
越えるのが難しいのは坂です。登りは新しい普通タイヤやスタッドレスなら頑張って登る事が可能ですが、下りはスタッドレスでも注意が必要です。坂の手前で充分スピードを落とし、ブレーキで速度をコントロールします。アクセルを踏む際には、グッと踏み込まずにジワリと踏んでいきます。
ハンドル操作も急なものはスリップの原因になります。路面が凍結している際には、大して急でもないハンドルそうさでも横に滑っていってしまうこともあります。アイスバーンになったところが一番怖いので、スタッドレスやチェーンなら新雪の中を踏みしめるように進むのが一番走りやすいでしょう。